以前、肩の痛み(石灰沈着性腱炎)で悩んでいた患者さんに「エプソムソルト(入浴用のマグネシウム)」をおすすめしたところ、
なんと…!
痛みが和らぎ、炎症が落ち着いてきたのです✨
この理由、ご存じですか?
実は――
マグネシウムには、体の中の「カルシウムの暴走」を止める働きがあるのです
✅ 考えられるメカニズム
❶ マグネシウムがカルシウムの暴走を抑えた
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マグネシウムはカルシウムと拮抗関係にあり、細胞内に入り込んだカルシウムを外に出したり、カルシウムの流入を抑えたりします。
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これにより、カルシウムが組織内に異常沈着するのを防ぎ、石灰化の進行や炎症を抑制した可能性があります。
❷ マグネシウムが筋肉や腱の緊張を緩め、血流改善
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マグネシウムには筋肉の緊張緩和作用があります。
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局所の血流が改善されることで、免疫・代謝の働きが正常化し、炎症が自然に引いていったとも考えられます。
❸ 経皮吸収によって不足を補えた
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エプソムソルト浴では、皮膚からマグネシウムが吸収されます。
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経皮吸収は消化管に負担をかけず、全身のマグネシウムレベルを底上げする手段として有効です。
❌「カルシウムの吸収が良くなった」とは違う理由
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石灰沈着性腱炎では「カルシウムが足りない」のではなく、「カルシウムが必要な場所に届かず、不要な場所に溜まってしまう」状態です。
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マグネシウムがサポートするのは、カルシウムを“骨などに届ける”ための調整役や、“余剰カルシウムの排出”です。
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つまり、吸収を促すというよりも「代謝のコントロール」が働いたと考える方が理にかなっています。
補足:マグネシウムが不足すると…
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カルシウムが細胞内に過剰に入り込み、細胞を興奮・硬直させます。
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それが筋肉のこわばり、けいれん、石灰沈着、炎症、血流悪化などにつながります。