施術家が診てはいけない腰痛とは?
~安全に治療を受けるために知っておきたいこと~
今日は「腰痛の中には、施術を受けてはいけない場合がある」というお話です。
えっ!?と思われるかもしれませんが、これはとっても大事なポイント。
最後まで読んでいただくと、**「病院に行くべき腰痛」と「施術で良くなる腰痛」**の違いが分かります。
レッドフラッグ(危険サイン)って知っていますか?
腰痛の中には、放っておくと命や生活に関わる重大な病気が隠れていることがあります。
この危険サインを「レッドフラッグ」と呼びます。
こんな症状があれば、すぐに病院へ!
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夜、安静にしていても痛みが強く1ヶ月以上続く
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高熱がある
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急に体重が減った(数か月で5kg以上)
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排尿や排便がうまくできない、または失禁してしまう
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⚡ 両足に急な力の入りにくさやしびれ
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軽く転んだだけで強い痛みが出た(特に高齢者)
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ステロイド薬を長く飲んでいる
このような場合は、施術ではなくまず医療機関での検査が必要です。
実は…85%の腰痛は“原因不明”⁉
えっ?と思われるかもしれませんが、世界の研究では、
腰痛の85%は「非特異的腰痛」=はっきりした原因が分からない腰痛とされています。
日本では、レントゲンやMRIで「ヘルニア」「狭窄症」などと診断されることが多いですが…
実は画像に映る異常と痛みは必ずしも一致しません
例えば…
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腰痛のない健康な人でも、60代以上では93%に椎間板の変形が見られる
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つまり、これは老化現象のひとつであり、必ずしも痛みの原因ではないのです
欧米と日本の違い
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欧米のガイドライン(2001年)では、重い病気が疑われない腰痛に画像検査は不要とされています
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むしろ、画像を見て「治らないかも…」という不安が強くなることで、腰痛が長引くことが分かっています
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日本ではまだ「画像で診断→病名→薬や注射」という流れが主流
施術で改善が期待できる腰痛
次のような腰痛は、施術・運動・生活改善で大きく良くなる可能性があります✨
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姿勢や座り方のクセによる腰痛
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♂️ 運動不足や筋力低下が原因の腰痛
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長時間同じ姿勢(デスクワークなど)による腰のこわばり
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ストレスや緊張からくる腰痛
こういった腰痛は、正しい姿勢・体の使い方・筋力強化・リラックス法などで改善が見込めます。
大事なのは「見極め」と「安心感」
私たち施術家の役割は、
✅ 危険な腰痛(レッドフラッグ)を見抜くこと
✅ 施術で改善できる腰痛に安全にアプローチすること
✅ 不安や思い込みから解放し、「治る力」を引き出すこと
まとめ
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腰痛の85%は施術や生活改善で良くなる可能性があります
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でも、命に関わる腰痛(レッドフラッグ)もあるので見極めが大事
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画像診断に頼りすぎず、自分の体の声を聞くことが回復の第一歩です
一言アドバイス
腰痛があるとき、「ただの腰痛だから…」と自己判断せず、
まずは危険サインがないかを確認してください。
危険がないと分かれば、希望を持って施術・運動・生活改善に取り組むことができます✨